自動車運転時の燃費削減・CO2 排出量削減・騒音対策の観点から、信号待ち等の短い停車においてエンジンを停止させるアイドリングストップが一般的になっています。
アイドリングストップの時は、エンジンの停止と同時に空調用のコンプレッサが停止するため、エアコンが停止ないし送風のみになってしまいます。
すると、夏などはせっかく冷えた車内温度がすぐに温まってしまい、不快な上また温度を戻すのに余計なエネルギーがかかります。
対策として車外高温時にはアイドリングストップしない、バッテリーによってエアコンを稼働させる、車内温度が一定温度を超えるとエンジンが稼働するといった設定になっている車種もありますが、いずれもアイドリングストップの目的である省燃費・CO2排出量削減効果が薄れてしまいます。
これに対し、蓄熱材をエバポレーターへ内蔵することでエンジン稼働中に冷気を蓄熱(蓄冷)できるようになり、アイドリングストップ中エアコンが停止していても送風の温度を下げて冷風を車内に送ることができるため、車内を快適に保ち省エネ・CO2排出量削減効果も高められます。
このように空調機器と組み合わせることで、省エネ・CO2排出量削減や電源停止時の一時的な性能確保にエコジュールを活用することができます。
ここで、例えば水を使用しようとすると、蓄熱する温度域が0℃付近となり、また腐食性を持つことから長期間の使用には不安があります。常温付近での蓄熱にはパラフィン系蓄熱材のエコジュールが向いています。