まだドライアイスを使ってる?保冷剤・ドライアイスとPCM(蓄熱材)を徹底比較

概要

物流や食品業界では冷却素材の進化が求められており、さまざまな用途に応じた選択が不可欠となっております。特に、商品や環境に適した温度管理を行うために、保冷剤、ドライアイス、PCM(蓄熱材)それぞれの特性を理解することが重要です。この記事では、これらの冷却素材を3つの視点から比較し、それぞれの利点と欠点を探ります。

冷却性

保冷剤は、主に水系成分(液体またはゲル)となっており、約−25℃から3℃の温度を効果的に維持しますが、持続時間に制約があります。ドライアイスは固体のCO2として、-78.5℃の極低温を発生し、強力な冷却が可能です。ただし、すぐに揮発してしまうため、管理が難しい一面も。PCM(蓄熱材)は0℃以上の特定温度で相変化を起こして、長時間一定の温度を維持できます。そのため、幅広い温度設定が可能で、効率的な温度管理が実現できます。

安全性と取り扱い

保冷剤は安全性が高く、多くの用途で手軽に扱えます。一方でドライアイスはその極低温から、直接触れると凍傷の危険があります。PCM(蓄熱材)は材質により異なりますが、一般的に扱いやすく、通常の使用であれば安全です。しかし、パラフィン系PCM(蓄熱材)は可燃性となっております。

コストパフォーマンス

保冷剤やドライアイスは単価が安く、短期に多く使用するのに適していますが、何度も再利用することには向いておらず長期使用にはコストがかさみます。PCM(蓄熱材)は初期投資が必要ですが、長期間使用する場合は効率的な選択となる可能性があります。それぞれの素材は使用頻度と用途に応じたコスト評価が不可欠です。

まとめ

冷却素材選びは用途に応じた最適な選択が必要です。強力な冷却が必要な場合はドライアイスを、安定した温度管理が必要な長期使用にはPCM(蓄熱材)を、手軽さとコスト効率を重視する場合は保冷剤を選ぶのが良いでしょう。商品の特性をよく理解し、最適な冷却素材を用いることで、品質の維持に大きな役割を果たします。弊社では主に定温輸送に使用できるPCM(蓄熱材)を管理温度5℃帯(2℃~8℃)、20℃帯(15℃~25℃)の2種類を取り揃えております。幅広い温度設定(5℃~40℃)も可能ですので、お気軽にご相談ください。

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